東電の実質国有化
2011年12月8日
2021年12月15日
東電に対し、国が一兆円の資本注入を行うようです。東電の経営状況は急速に悪化しており、平成二十四年三月には債務超過に陥ることが確実視されており、資本注入を行わなければ存続が危ぶまれる状況です。電力の安定供給を続けるため、先ずは存続を優先するため国による資本注入という結論に至ったようです。
資本注入にあたっては、発行株数を大幅に増加させる必要があり、これによって株の希薄化が起き、株価は大幅に低下することが予想されます。資本注入と同時に、現経営陣は退任し、筆頭株主となる国が選任した者が陣頭指揮に当たることになります。
結局、なるようになったという感が強いです。これで、世界最大の電力会社が実質消え去ることになるわけです。いくつものターニングポイントと、いくつもの改善策、そして問題点を指摘する声があったにも関わらず、悉く無視し、もみ消した結果がこれです。
勧告通りに高い防潮堤を作っておけば、発電機が原子炉建屋に設置されていれば、電源車が近くにあれば、プラグの形状があっていれば、受電経路がもう一つあれば・・・。これらのうちどれか一つでも実行されていたら、今回のような最悪の事態は避けられました。
きっかけは天災ですが、事故は人災です。それも極初歩的な。
人には二つの目と二つの耳が備わっています。これは、よく見、よく聞くためです。そして口は一つしかありません。真実を語る口は一つで十分だからです。