燃料電池はどうなった?
アルコールを燃料とする燃料電池を携帯電話の電源に使うと、一ヶ月に一度だけ燃料を補給すればよくなったり、ノートPCであれば一日一度だけ燃料補給すればよくなったりと、随分と世の中が便利になりそうな話を聞いていたのですが、最近では燃料電池の話をあまり聞かなくなりました。当時から言われていた事ですが、全ての公共交通機関は危険物の持込が禁止されており、危険物と看做される純度の高いアルコールを燃料とする電池は実用性が無いといわれていました。水で薄めて、アルコールの濃度を30%程度まで下げれば、この問題は解決するという事でしたが、その後どうなったのでしょうか。
燃料電池もそうですが、「あれって今どうなってるの?」と言うことが結構あります。例えばセラミックエンジンとか、量子コンピュータとか。そのくせ、eモバイルがサービスを開始したLTEなんてまだまだ先のことかと思っていたのですがサービスインしてしまいました。
私の持論では、世の中のサービスと言うものは、「必要とされるから広まる」のではなく、「できるからやる」その結果広まるのではないかと思います。冒頭の燃料電池なんて、素晴らしく良いものだと思うし、多くの恩恵があるはずなのですが、一向に広まりません。恐らく何らかの難しさがあって、出来ないのでしょう。その一方で、いま流行のスマートホンなんていうのは出来たから売ってみた、そして思いの外売れてしまった、他社も真似をする、みんなハッピーという事なのではないかと。
何でもそうなのですが、先ずはやってみる事なのでしょう。飽きずにやっていれば良いものが出来、自然と売れるのではないかと。スマートホンと言うのはなにもアップルが最初に手がけたのではなく、例えば米国のバイザーというメーカーが随分と昔に電話とPDAの一体化を提唱したのです。残何ながらバイザーは市場を席巻する事はありませんでしたが、それは単に市場を席巻する前に退場してしまったからなのでしょう。この世で必要なのはしつこさではないかと。