楽天カード解約

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楽天カード解約しました。これまで、30年弱の期間、楽天カードを使ってきました。しかし、度重なるサービスの改悪により、精彩を欠いた状態になってしまいました。逆に、AmazonやPayPay陣営がかなり魅力的なサービスになってきました。そこで、思い切って楽天カードを解約しました。

楽天カードのサービス改悪

そもそも、楽天カードは楽天経済圏の中枢であったサービスだと思います。そして、付与されるポイントによって顧客をつなぎ留めることが目的だったはずです。しかし、サービス改悪は、本来の目的を見失ってしまった結果のように感じられます。

楽天カード改悪
楽天カード改悪一覧

楽天カードのサービス改悪についてまとめたサイトがあったので、ちょっと引用しました。ここに書かれていたのは主に楽天ポイントについてです。しかし、ポイント以外でも、問い合わせ窓口の営業時間短縮もされました。また、対応品質もかなり下がっているように感じます。

サービス低下はモバイルだけが原因ではない

楽天モバイルの巨額な赤字がサービス低下の要因と言われています。しかし、それだけではないように思います。転落のきっかけは、もっと昔にあったように思います。それは、2014年に始まった楽天ポイントではないかと思います。

タダで顧客をつなぎとめるマイレージ制度

昔あった、グリーンスタンプやベルマークを除けば、ポイント制度は航空キャリアが始めたと思います。航空キャリアは、売れ残った座席があれば空気を運ぶことになります。しかし、自社便でしか使えないポイントを付与すれば、再搭乗の動機付けになります。つまり、空席だった座席をポイントと引き換えにすることが顧客インセンティブになります。しかも、元々は売り上げにならない空席ですので、航空キャリアの負担はゼロです。

携帯キャリアのポイント制度

携帯キャリアの場合、料金に応じてポイントを付与します。ポイントを、料金に充当することで、無視できるくらいの経費で顧客をつなぎとめます。また、共通ポイント化して、ポイントが流出したとしても、料金収入に影響を与えません。むしろ、ポイント利用者はポイント利用先が増えることで、魅力を感じるでしょう。何しろ、携帯料金を払っているだけで、コンビニで買い物ができるのですから。

楽天ポイントの場合は事情が異なる

そのそも、楽天のポイントは、当初楽天市場でしか使えませんでした。そのため、どれだけ発行しても、そのポイントは必ず楽天市場に戻ってきました。しかし、共通ポイント化することで、楽天ポイントの流出が始まりました。これによって、楽天はポイント使用者に代わって代金を支払うことになりました。しかも、楽天市場で販売している商品のほとんどは、他でも買えるモノばかりです。つまり、楽天で買う代わりに、近所のお店で買うわけです。したがって、楽天ポイントにより、楽天の売り上げが下がり、さらにポイントの流出=資金の流出が起きました。これによって、楽天は積極的なポイント付与を改める必要に迫られました。

Amazonの場合は?

Amazonは楽天と似ているようで全く異なっています。まず、Amazonの強みは、システムと物流です。そもそも、自社で使用していたシステムを堅牢にし、拡大し、AWSとして提供し始めました。また、世界各国の規制に準拠させるためにカスタマイズしたAWSクローンを全世界に構築しました。物流も同じく、世界各国の事情に合わせた倉庫と在庫管理システムをコピーし、ばらまきました。これは、AmazonギフトやAmazonポイントも一緒です。アメリカの友達にAmazonギフトを送ることもできます。さらに、アメリカのAmazonの支払いにポイントを充てることもできます。楽天とはスケールが別次元です。そして、便利です。

取り残された楽天

楽天も、この辺りの事情は十分理解しています。その一つの表れが、楽天モバイルです。楽天が携帯キャリアとなることで、他の携帯キャリアと同じく、ポイントの魅力は高まります。そして、楽天Payをキャリア決済に押し上げることもできます。また、ポイント原資としての携帯料金収入も確保できる・・・はずでした。しかし、期限を決めずに始めたゼロ円プランが足枷となりました。そして、そのツケが楽天グループ全体に及んでいるわけです。頼みの綱のモバイルは、一部利用者から反感を買いました。そして、グローバル展開ではAmazonの足元にもおよびません。さらに、共通ポイントでは、docomo、auに後れを取っています。起死回生を賭けたモバイルも遅すぎましたし、無謀でした。むしろ、MVNOの時代の楽天モバイル方が何倍もマシでした。