LTSpiceの奇数次高調波対策(備忘録)

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LTSpiceの奇数次高調波に悩まされていました。これは、LTSpiceの特性かと思っていました。しかし、漸く原因が分かりました。

ここに、奇数次高調波の原因と、対策について備忘録として残しておきます。

LTSpiceの奇数次高調波

LTSpiceで、アンプのひずみを見るため、FFTを表示させると奇数次高調波が大きく出ていました。当初は回路設計上の問題と思っていました。しかし、正弦波源のFFTを表示させても奇数次高調波が乗っていました。したがって、これはLTSpiceの特性であって、仕方がないことだと思い込んでいました。

LTSpiceの奇数次高調波が大きく出た状態
LTSpiceの奇数次高調波が大きく出た状態

LTSpiceで奇数次高調波ひずみが大きく出る理由

奇数次高調波が大きく出る理由は、LTSpiceで行うデータ集約が原因でした。初期状態では、300個の計算値を一つに集約するように設定されています。しかし、これは処理するデータ量を減らし、動作を機敏にするために必要なのでしょう

もちろん、データ集約を行うことはマニュアルに記載されていました。しかし、私はマニュアルの読み込みが足りませんでした。そのために、LTSpiceの問題点と思い込んでいました。

データ集約を行わない方法

マニュアルを読むと、初期状態では300の計算結果を一つに集約していると、記載されていました。データ集約をなくすには、回路図上に、”.options plotwinsize=0″と記載すればよいようです。

データ集約の設定(LTSpiceのマニュアルより転記)
データ集約の設定(LTSpiceのマニュアルより転記)

実際の記載はこんな感じで行います。

データ集約を無効にする設定
LTSpiceのデータ集約を無効にする設定

データ集約を無効にした結果

データ集約を無効にした結果
データ集約を無効にした結果

上図は、データ集約を無効にした結果です。特に三次の高調波ひずみが減少していることが分かります。

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