もう一つのLarduino ProMini

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もう一つのLarduino ProMiniが届きました。中華MCU搭載ProMini互換機には無い、外部クロックを備えています。そして、更なる小型化(といっても2mmだけ)が施されています。しかし、割り切った部分も見られます。それは、信号線の統合と省略です。無理やり小さく作った印象が拭えません。そんな、Larduino ProMiniを使ってみました。

もう一つのLarduino ProMiniを見てみる

もうひとつのLarduino ProMiniは静電対策が施された袋に入っていました
もうひとつのLarduino ProMiniは静電対策が施された袋に入っていました

サイズは、長辺31mm、短辺18mmです。以前購入した、ProMiniと比較しても、さらに小さくなっています。搭載されているMCU LGT8F328Pのパッケージは、QFPからQFNに替わっています。ピンヘッダーは付属しません。したがって、ブレッドボードを利用する場合には、別途用意しておいた方がよいでしょう。

もう一つのLarduino ProMini部品面
もう一つのLarduino ProMini部品面

部品面を見ると、明らかに信号端子が少なくなっていることが分かります。信号線D3とD4、D8とD9、D10とD11がそれぞれ1本に集約されています。また、A2、A3、A6、A7が省略されています。

集約されたピンは、それぞれショートされています。つまり、D8に出力してもD9に出力してもD8+D9ピンに出力されます。また、D8を出力に、D9を入力しした場合、D9にはD8の出力がダイレクトに入ります。もちろん、双方を入力にすると、両方の入力が同じく変化します。

面白いのが、入力をプルアップ指定した場合です。例えば、D8を入力に、D9をプルアップ入力に設定した場合、両方のピンがプルアップされます。

次に、基板の裏面を見てみましょう。

もう一つのLarduino ProMiniの裏面
もう一つのLarduino ProMiniの裏面

裏面への部品設置はありません。しかし、シリアル端子とSWD端子のシルクは裏面にしかありません。そのため、これらの端子を使うときに、いちいち裏側を確認することになります。そのため、慣れないうちは面倒なことになりそうです。

もう一つのLarduino ProMiniはよく考えられている

信号線の集約と省略を見て、「困ったな」と思いました。しかし、よくよく考えてみると、なかなか上手くできていると思うようになりました。

まず、困るのはLarduinoISPを動作させる場合です。ATmega328Pを使用したArduinoなら、D10はリセット信号で、D11はMOSIです。しかし、Larduinoの場合、D10がリセットであることに変わりはありません。しかし、D11は使用しません。その代わり、D12がSWD端子となります。

SWDは、これ一本で送受信を行います。したがって、LarduinoISPでは、D10とD11の同時使用はありません。

また、I2CではA4とA5を使います。そのため、A4とA5は省略も統合もしていないのでしょう。その代わり、A2とA3を省略したのでしょう。

SPIに関しては、D10がSS、D11がMOSI、D12がMISO、D13はSCKとなっています。しかし、wireライブラリ使用した場合には、使用するピンはスケッチ上で他のピンに変更可能です。

ということで、同時使用するピンが多い場合以外は、困ったことにはならないでしょう。

Larduino ProMiniを動かしてみる

ピンヘッダーのはんだ付けが終わりましたので、もう一つのLarduino ProMiniを動かしてみました。スケッチのコンパイルと書き込みには、LGT8Fxプロジェクトのボードマネージャーを使用しました。

I2C接続のOLEDディスプレイをつないで動かしてみました
I2C接続のOLEDディスプレイをつないで動かしてみました

拍子抜けするくらい、あっさりと動いてくれました。今回、新たに購入した、Larduino ProMiniは、外部クロックが搭載されているために購入しました。LarduinoISPをインストールし、書き込み機として使用する場合には外部クロックが必要です。その他、動作タイミングが重要視される場合には、外部クロックが必要でしょう。

しかし、、外部クロックが必要となるシチュエーションは、今のところ、ほとんどありません。したがって、外部クロックの無いLarduinoでも困ったことにはならないでしょう。

ということで、もう一つのLarduino ProMiniは、存在価値が希薄かもしれません。

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