読書

金もかからず、なんだかチョットだけ良い自分になったような気にさせてくれること、それが読書ではないかと思います。

『赤目四十八瀧心中未遂』 読書

『赤目四十八瀧心中未遂』

『赤目四十八瀧心中未遂』読了です。 この作品は映画化もされて、テレビCMも流れていたのですが、何とも不気味な感じのCMだったことを覚えています。迦陵頻迦の彫り物をした背中がいきなり画面に出てきますので、勝手に任侠物かと思い、その手の作品はあまり得意ではないので手にすることは無かったのですが、ちょっと…
『奇策』 読書

『奇策』

風野真知雄氏の『奇策』を読みました。『水の城』『幻の城』に続き、読ませてもらいました。 私が手にした三作品とも余韻がいいです。どれも甲乙つけがたい作品ですが三つの中から敢えて一つを挙げるならば『幻の城』です。『幻の城』は他の作品よりも創作の部分が多く、そのため、楽しめる部分が多いです。とはいっても、…
『星々たち』 読書

『星々たち』

『ホテルローヤル』以降、気になる存在である桜木紫乃氏の比較的最近の作品です。タイトルにもなっている"星々たち"というキーワードが数回顔を出すところが少々わざとらしさを感じますが、少しずつの接点を持ちながら絡み合う人と人の描写は正に著者の真骨頂でしょう。やはり、北海道が舞台となっているのですが、北国で…
後妻業 読書

後妻業

黒川博行氏の『後妻業』を読み終えました。著者曰く、95%実話だとか。 少し前に世間を賑わせていた事件と実に似ており、後妻業というのはやはり存在するのだろうと思った次第です。それにしても、黒川氏の作品は、直木賞受賞作である『破門』もそうですが、実に描写が細かいですね。恐らく警察関係者への取材をきめ細や…
鬼畜 読書

鬼畜

松本清張氏の作品は専ら映画で観るだけで、原作を読んだことが有りませんでした。秋の夜長という事もあって、初めて映画『鬼畜』の原作となった同名短編を読んでみました。 通常、映画というものは原作よりも劣るものと盲信していたのですが、『鬼畜』に関しては映画が原作を超えている数少ない作品ではないでしょうか。映…
茶を練るという表現が有るようです 読書

茶を練るという表現が有るようです

『利休にたずねよ』という映画を観ました。しかし、さっぱり内容が解らず、原作本を読んでみました。やはり、映画というのは時間の制約があるようで、原作のところどころが省略されています。別物とは言わないまでも、映画を観る前に原作を読んでおくべきなのでしょう。 さて、利休と言えば茶の湯の世界に生きた人物である…
秋の夜長に『ミッドナイト・バス』 読書

秋の夜長に『ミッドナイト・バス』

秋の夜長に伊吹有喜著の『ミッドナイト・バス』を読んでみました。ミッドナイト・バス、言い換えるなら深夜バスですね。列車に比較して低廉な料金で、寝ている間に目的地に連れて行ってくれる深夜バスはなかなか便利なのですが、個人的にはちょっと苦手です。低廉な料金という事も手伝ってか、乗客の質もそれなり、サービス…
遅ればせながら『天地明察』 読書

遅ればせながら『天地明察』

最近は、芥川賞や直木賞受賞作よりも、寧ろ本屋大賞受賞作の方が面白いと思っています。また、どちらかというとテンポよく進む作品が多く、映像化に向いているともいえるのではないでしょうか。 本屋大賞受賞作の中での白眉は、やはり『ゴールデンスランバー』でしょう。伊坂氏の作品で多くみられる複雑に絡み合った人間関…
kindleがまた遠のいた 読書

kindleがまた遠のいた

kobo使いの身としては、やはり気になるのはkindleの存在です。先週、kindleの新機種voyageが発表になって、同時に予約の受け付けも始まったのですが、注文殺到で、納品は12月になるとのことでした。そもそも300dpiオーバーのe-inkっでどうよ?という疑問も有り、先ずは拙速に飛びつくこ…
有隣堂でkobo touchが投げ売りです ガジェット

有隣堂でkobo touchが投げ売りです

電子書籍を持つようになってからは、紙の本は全くと言ってよいほど買っていません。本というものは自然と増えていくもので、その一方で捨てるのは意外と惜しいものです。そんな事情からだんだんと書籍は増える一方でした。ところが、電子書籍になってからは、いくら買っても収納に困ることも、廃棄に困ることもなくなりまし…