読書

金もかからず、なんだかチョットだけ良い自分になったような気にさせてくれること、それが読書ではないかと思います。

『パラレル』 読書

『パラレル』

ドラマチックな展開が無い、ユルいかんじが持ち味の作品です。どこにでもある、だれにでもあるような日常が小気味よく描かれている長嶋有氏の作品『パラレル』ですが、映画『ジャージの二人』に触発されて購入しました。どことなく『ジャージの二人』の後日談のような内容です。 長嶋氏の作品は初めて読んだのですが、会話…
『ロクヨン』 読書

『ロクヨン』

緻密です。登場人物の多さもさることながら、些細な事柄の一つ一つが結末に向けての伏線となっている、見事なミステリー小説です。 二つの誘拐事件が最後にカチリと嵌り一気に結末に向かう構成は見事です。主人公である警察官の三上は結局のところ事件と報道官としての立場、そして過去に在籍した刑事課、警察庁長官による…
電子ブックリーダー絶滅? 読書

電子ブックリーダー絶滅?

2年ほど前の日経の記事ですが、電子ブックリーダーの売り上げに陰りが見えているとか。電車の中で周囲を見回しても確かに使っている人少ないです。件の記事では、単機能の電子ブックリーダーよりもスマホ、タブレットに移行しているとか。確かにそうかも知れないです。 電子ブックリーダー大好き人間の私としてはちょっと…
『透明ポーラベア』 読書

『透明ポーラベア』

元々はオムニバス形式の作品集を電子書籍ではバラして切り売りしている作品です。透明ポーラベアとは、北極熊の毛が実は透明であるという事を題名としたもので、姉の元恋人と動物園で再開したことで始まる一日の物語で、実に情緒にあふれる短編です。 伊坂幸太郎氏の作品らしく、暴力を匂わせるシーン、トリビア、過去の肯…
『1秒で好かれる技術』 読書

『1秒で好かれる技術』

電子書籍としてだけ出版される本も最近は有るようです。紙の本と違って印刷コストも有りませんし流通コストも無いわけですから、極めて安価に出版できる方法として定着してくれるかも知れません。それでも、紙の本に対する強い思いを持っていらっしゃる方もいるようで、ページをめくるその作業こそが読書の醍醐味とおっしゃ…
真実は一つ 読書

真実は一つ

ハウトゥ本とか自己啓発本というのはそれこそひっきりなしに出版されては消えていきます。文芸本とは違って賞味期限が短いという事なのかもしれません。電子ブックリーダーを使うようになってから、たまには肩の凝らないもの、するりするりと読める物を偶に安売りしているとさっさと購入することにしています。それこそ一冊…
『魔王』 読書

『魔王』

伊坂幸太郎氏の作品というと白眉は『ゴールデンスランバー』か『フィッシュストーリー』かなと思います。『鴨とあひるの・・・』は私には少し難解ですし、『グラスホッパー』は暴力シーンがちょっと鼻につく感じで苦手です。 勝手ながら、伊坂氏の作品は結構ブレが大きくって、好きな作品はとことん好きなんだけど、そうで…
『青天の霹靂』 読書

『青天の霹靂』

映画化もされていますが、残念ながら映画は見ておらず、原作本も随分前に購入してあったのですが、やっと読む気になりました。この『青天の霹靂』という作品ですが、無駄がありません。そぎ落としたのか肉づけをしていないのかはわかりませんが、無駄が無い分ストーリーが際立っていますし、中だるみな部分もありません。 …
無料の書籍 読書

無料の書籍

電子書籍リーダーを好んで使っている理由の一つが、既に紙媒体では出版されていない書籍がデータとして用意されている事です。実はこれ、電子書籍リーダーが登場する前から「青空文庫」というサイトで実現されていました。しかし、「青空文庫」登場当時はパソコンの画面で読むか、一旦プリントアウトして読むしか方法は有り…
労役と懲役 読書

労役と懲役

たまには肩の凝らない感じの本が読みたくって『労役でムショに行ってきた!』を手に取りました。そもそも労役という言葉も知らなければ、懲役との違いも知らない自分にとってはかなり面白い内容でした。 まあ、刑務所なんて行かないに越したことはないのですが、それでも懲役よりも労役というのは随分と気楽ですね。仮出所…