エージングということ自体、かなりオカルトなんですが、エージングによって音は変わると思います。

ただ、エージングによって音が良くなるという意見がかなり多く聞かれますが、これには反対です。エージングは劣化以外の何物でもなく、たとえば過大な入力を与えた場合には、ボイスコイルが発熱し、変形するでしょう。そしてダンパーは激しい振動によって変形を繰り返し、強度を失うこともあるでしょう。従って、機械的に見ればエージングによって徐々に破壊に向かっていくはずです。

もしこれが高音質化であれば、それは使いなれることで違和感に耳が慣れるということなのでしょう。ただ、もし何の先入観もなしにエージングを行い、音が良くなったとしたら、それは劣化の方向がたまたま個人の好みに合致したというだけのことなのでしょう。

もしエージングした結果、自分の好みの音に変わったとしたら、それはラッキーなことなので、大いに喜びましょう。

KanenのKM-92のように、エージングしても変化の見られないものもありますので、エージング万能論には賛同しかねますけどね。