チラシ部 サービス停止

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リクルートの情報サービスである「チラシ部」が三月十六日を以ってサービスを停止するらしいです。以前、集合住宅向けの仕事をした事があって、そのときは、「xxスーパーのチラシがパソコンで見られれば便利だよね」という意見が出ましたが、結局のところ、チラシを電子的に配布するのには少し無理があったのでしょう。そもそも、チラシというものは、大きな紙にデカデカと目玉商品の値段を載せるのがその目的で、パソコンの小さな画面でスクロールさせながら見ても、そのインパクトは伝わらないのでしょう。

リクルートのチラシ部は大々的にテレビCMまで行っていたので、かなりの損失になったことでしょう。そもそも消費が低迷している時期に新たに消費を掘り起こそうとしても上手くはいかないでしょう。そもそも、チラシをじっくり見て買い物する人と、ネットのヘビーユーザー層は重ならないのでは無いでしょうか。同じように、相容れないユーザー層というのはかなり多岐に渡るのではないかと思います。例えば、日経新聞の読者は少年サンデーは読まないでしょうし、フェラガモの愛用者はリーガルの靴は履かないでしょう。

逆に、相乗効果を狙う手もあります。これが秋葉原商法ですね。秋葉原で家電を買った後で、なんとなくヨドバシを覗いてしまうといった具合です。

件のチラシ部は、相容れないユーザー層に、データそのものよりも紙のインパクトを重視するはずのチラシの情報を流そうとした段階で失敗だったわけですね。そして、物販を持たないリクルート社では相乗効果を生み出す事も出来なかったわけです。まあ、チョッと考えてみれば素人でも失敗する事が明白なビジネスモデルだったわけですよね。