風の日おめでとう

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くまのプーさんは、風の強い日には知り合いの元を尋ねて、「風の日おめでとう」と祝いの言葉を掛けますが、どうもこのセンスが良くわかりませんね。イギリスでは風が吹くと良い事があるのでしょうか。
日本では、どちらかというと風というのは災いの元で、例えば「風が吹けば桶屋が儲かる」では、「風が吹くと埃が舞う、埃が舞うと盲が増える・・・」と続くわけで、良い印象はありません。古来日本では木造家屋が多く、風によって大火がおきるという事情があったためもあるでしょう。
今日は、大変風の強い日で、テレビのニュースでは風に煽られて姿勢を崩しながら着陸する航空機や、着陸をやり直す航空機の姿が映し出されていました。現代においても強風というのは困りものなのでしょう。
しかし、今日のような強風は非常に稀で、そもそも日本という国はあまり強い風の吹く場所では無いらしく、風力発電や波力発電には不向きだそうです。緯度の高い島国であるイギリスの沿岸部はハンパなく風が強い場所らしく、風力発電や波力発電がビンビンらしいです。その一方、日本は風にも恵まれず、さりとて、特別に日照時間が長いわけでもありません。
原発事故以来、自然エネルギーへの転換が叫ばれていますが、そもそも日本では水力発電が広く使われていました。最近は何かにつけ風力発電や太陽光発電がもてはやされていますが、水力発電が今一度見直されても良いように思います。急峻な河川が多い日本には水力発電が適しています。高落差小水量向けにはペルトン水車、低落差大水量向けのフランシス水車というようにその地形に応じた発電方式も確立されています。風力結構、太陽光結構、しかし、それらの日本の気象条件に不向きな発電形式ばかりにとらわれず、既に完成した水力発電にもう一度スポットライトが当てられても良いのではないでしょうか。