ゼロサムゲーム
2012年4月2日
2021年12月15日
今日、証券会社から知らせが入りました。保有しているネットワンシステムズという会社の株が1:200の分割を行うと言う内容でした。特にこれと言って何かすべき事があるわけでもなく、これまでどおり放置します。
株の分割により、株の取引単価を下げ、より多くの株主に株を保有してもらうと言う本来の目的もあるのですが、一時は分割する度に株の価値が上がった時期もありました。嘗てのライブドアがそうでした。分割する度に実質的な株の価値は上昇しました。高い頻度での株式分割は、その後規制され、それと時を同じくしてライブドアは転落の道を辿り、昨年解散しています。
ただ、一般的に株式の分割は、株の流動性を高め、活発な売買を誘う事で株価の上昇に寄与します。株の良いところは、あらゆる商取引の中で、ほぼ唯一非ゼロサムゲームであることでしょう。企業の成長により、株価が上昇し、企業と株主全員がその恩恵を受ける事が出来ます。
一方、為替先物であるFXや商品先物は完全なゼロサムゲームであり、誰かの利益は誰かの損で、損と得を足し合わせると必ずゼロになるのです。これらの先物取引は一部の大口を除いては相対であり、公平に取引をする為に設けられた取引所すら経由せずに売買されます。業者は投資家に損をさせようとするのです。そして投資家の損は業者の利益になるのです。
この世の中のあらゆる商取引は一部の例外を除いてゼロサムゲームであり、その中でも先物取引は商品の受け渡しを伴いません。宝くじも先物と同じく商品の受け渡しを伴わない完全なゼロサムゲームです。一般的ではありませんが、無尽講はその極みです。これらがどれほど異常なのか、良く知っておく必要があるでしょう。