強風でダイヤが乱れています

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先週の土曜日も随分と強い風が吹きましたが、今日はそれにも増して強い風が吹いていました。沿岸部を走る電車であるJR京葉線や総武線はかなり早い時間から運転を見合わせていました。
電車と言うのは、結構な従量もあり、風に煽られて走行不能になることは無いと思っていたのですが、電車の運転を見合わせる最大の理由は架線らしいのです。走行する電車に電力を供給する架線は、空中に宙釣りになっていますので、当然のように揺れます。揺れるだけならさほどの問題は無いのですが、そこに電車がやってくると、パンタグラフに取り付けられた集電舟に風に煽られた架線が叩きつけられ、時として架線が切断してしまう事があるらしいのです。
数年前まで、JR山の手線の架線は二重になっており、二本の架線が平行して架けらていました。二本にする事で風に煽られにくくするものだと思っていたのですが、実際には一本の架線で供給できる電力では足りないので、二本にしていたという理由だったようです。近年では、電車の省電力化が進んだ事もあり、山の手線の架線も一本に変更されています。実は、架線と集電舟のこすれあう音と言うのはかなり耳障りで、騒音の低減のため架線の本数を減らし、パンタグラフは風きり音が出ないように単純な構造で、しかも慣性重量が小さく追従性の良いワンアーム型にした上で、パンタグラフの個数も減らすと言うのが電車の設計のトレンドのようです。
強い風の中で、普段は気にも留めない架線とパンタグラフの変化に気づかされました。