4トンまでいけるんだよ

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『ヴァイブレータ』という映画を見ました。原作もさることながら、映画のほうも余韻のある大変良い映画でした。この映画、恐らくロードムービーというジャンルに属すのでしょうが、ロードムービーと言うのは出発があって紆余曲折があり、そして終着点に向かうわけで、移動がそのまま場面の展開となる解りやすさがあります。『ヴァイブレータ』に関して言うと、出発点と終着点は一緒で、ぐるりと廻って戻ってくるわけです。そんな旅の折り返し地点で話に詰まった大森南朋演じるトラックドライバーが寺島しのぶ演じる”タベハキ”の女に唐突に話しかける言葉が「4トンまでいけるんだよ」というセリフです。
普通免許で4トン積みまでは運転できると言う事を言っているのですが、4トン積みのトラックと言うのは随分と大きいものです。映画の中で使われているトラックも4トン積みで、運転席の後ろには仮眠用のベッドまで設けられています。そんな大きな車を普通免許で運転できると言うのは随分と不自然だと思っていたのは皆さん同じようで、法改正により4トンを運転するには中型免許が必要になりました。
その一方で、二輪車になると、何故か車体の大きさや重さではなく、エンジンの排気量で必要とする免許の種別が変わります。四輪は車体の大きさ・重さが、二輪ではエンジンの排気量によって求められる運転者の技量が変わると言う事なのでしょう。