音質改良

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その昔、音楽を聴くための手段がカセットテープだった頃は音質改善という名目の下、随分と弄ったものです。カセットテープデッキには磁気ヘッドとか単にヘッドと呼ばれる部品があり、これの取り付けの良し悪しで再生音が随分と変化しました。ヘッドの取り付け角度を調整する事をアジマス調整なんて行っていたのですが、長時間使ったカセットレコーダーのヘッドは、アジマスがずれてしまっている事があり、これを調整する事で寝ぼけたような音がシャキッとすることがありました。と言うことで、何かというとアジマス調整をしていた時期がありました。調整といっても測定器を使って調整するなんて無理ですから、適当に録音状態の良いカセットを再生しながら自分の耳だけを頼りに調整するわけですから、なかなか満足のいった調整と言うのは出来なくって、毎日のように弄った挙句に、調整用のネジが悪くなってしまって、調整そのものが出来なくなってオシャカにしたことも随分と有りました。懐かしいですね。カセットテープの場合、ヘッドにテープを押し当ててゴシゴシこするわけですから、ヘッドも随分と磨り減るわけです。もともとヘッドは磨り減る事を前提に作られているので、ある程度の磨耗は大丈夫なのですが、度を越すといけなくなってしまうんです。 今となっては、音楽の世界もデジタルになってしまいましたので、当時と違って弄るところが殆どありません。というか、ポータブル型の音楽プレーヤーともなりますと、恐ろしく小さい部品が使われていますので、弄る=破壊となる事の方が多くなっています。昔は、ラジオやらカセットデッキやらを徹夜で弄ったりしたのですが、今はそんな事も無く夜はぐっすり眠れるわけです。これもデジタル化の恩恵でしょうか。