温泉で一泊
2012年5月12日
2021年12月15日
温泉に来ています。今朝は少し早起きをして、以前から一度見てみたかったムーンライト計画の一つとして作られた高効率レヒートガスタービンを寄り道して見学させてもらいました。ムーンライト計画が始まったのは1978年ですから、今から三十年も前の事です。新エネルギーの開発を研究するサンシャイン計画と双璧をなすように計画されたムーンライト計画は、如何に効率よくエネルギーを取り出すかに焦点が当てられました。
実際に見せていただいたものは、当時作られたガスターピンエンジンの実物で、既に解体されており、残骸と言っても良いものでした。私以外に見学者は無く、多額の予算と国家の威信をかけて作られた最先端の物も、なんとなく陳腐で寂しさと滑稽さがない交ぜになったような不思議な印象でした。
さて、昨年事故を起こした原発は四十年以上も前に作られたものです。どれほど陳腐な技術で作られたものかは察して余りあります。そんな事を考えながら田園風景の中をのんびり散歩しました。
田には水が張られ、まだ弱弱しい稲が風に揺れていました。そして、ピンと空に向かって背筋を伸ばしているまだ青い麦の穂は清清しくもありました。
そんな色々に思いを巡らしながら、一人静かに温泉に浸かっておりました。