情報漏えい防止の特効薬は?

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一時はあちらこちらで起きていたインターネットを主なルートとする情報流出事故も、最近ではニュースになることがなくなってきたように思えます。個人情報の取り扱いに関する意識が向上した事や、情報漏えいによって生ずる損失が具体的に認識され始めた事の現れではないかと思います。
その一方で、個人の情報発信の手段が変化しているのも一因ではないかと思います。
その昔、インターネットが漸く個人のツールとして使われ始めたばかりの頃は、とにかく面白がってWebページを作って遊んだりしていました。その頃は、インターネットプロバイダが、個人がWebページを作るサービスを提供していたりもしました。しかし実際のところ個人がWebページを作るとのは容易ではなく、実際のところ利用者は殆どいなかったことでしょう。
当時のインターネットプロバイダのサービスは、接続、電子メール、Webページがセットになっていることが当たり前で、ユーザーも無料で付与されるメールアカウントの数や作成可能なWebページの容量を基準としてプロバイダを選んでいました。
しかし、最近ではプロバイダの仕事と言うのは随分とシンプルになったものです。新しいプロバイダの多くは接続のみを提供し、電子メールは別で調達するのが当たり前となりました。つまり分業化が進んだわけです。線を引く事にしか能のない馬鹿なプロバイダが電子メールを取り扱わなくなった事が、情報流出が少なくなった一因ではないかと思います。
情報の取り扱いに関しては、量と幅を細分化することが情報流出防止の特効薬です。つまり、単に情報関連だからといって情報システム部門に全ての業務を任せるのは得策ではないのです。ISPから始まった分業化が何処まで他の業態に波及するかが情報流出事故を減少させる鍵となるでしょう。