真筆は無いようです

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国立博物館で催されている書聖王羲之展を観てきました。大変盛況な様子で、会場はかなり混み合っていました。他人の山をかき分けるようにして王羲之とそして所縁のあるものが展示されていました。王羲之はさすがに人気があるようで、この盛況ぶりもそんな人気の表れなのでしょう。しかし、王羲之の真筆は私の知る限りすでに存在せず、あるものは拓本であり、あるものは臨書や双鉤塡墨によるもので、どれだけ本物に近いかは知る由もありません。

王羲之の作品では特に蘭亭序が有名です。王羲之が酔いに任せて書いたと言われている書ですが、その筆致だけでなく、憂いに満ちたその内容こそが見事です。