『東京原発』
2013年5月21日
2021年12月14日
東京都知事が東京に原発を誘致しようと発言し、関係者が原発誘致に関して議論を進める。議論を進めるうちに都知事の本当の意図が見えてくる。結果として都知事は原発誘致を公表する。という筋書きです。
この映画に描かれた都知事のように用意周到に、そして自分の政治生命を犠牲にしても隠された目的を達成しようとする政治家がいるでしょうか。恐らくそれができる人というのは、従軍慰安婦に対する発言でやり玉に上がっている橋下大阪市長くらいではないでしょうか。
さて、話は映画に戻りますが、この映画がどれほどの信ぴょう性をもっているかは検証のしようがありませんが、福島原発事故より前に、これほどの問題提起を行っていたことには驚きます。すべての原発が止まっても電力の供給には問題がないこと、地震による原子炉への影響、核燃料サイクルによって核廃棄物が減らない矛盾、自然エネルギーの活用が進まない理由等、いま直面する問題を数年前に描いているのです。
この映画が興業的にどれほど成功したかは不明ですが、原発の問題を実にわかりやすく描いています。一見の価値ありです。