skypeが地味に進化していた

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skypeを久しぶりに使いました。ここ最近は、リモート会議といえばzoomが大勢を占めていたように思います。その他にもgoogle meetやdiscordなんていうのもそれなりに使われているように思えます。

昔はskypeがダントツだったように思います

zoomが脚光を浴びたのはここ数年ではないでしょうか。しかし、10数年くらい前は、まともに使えるのはskypeくらいしかなかったように思います。最初の頃のskypeは、電話の代替として使っていたように思います。そのころは、まだガラケーが主流で、PCでの利用が主でした。特に、海外との通話は専らskypeでした。

auから禁断のアプリとしてskype for auが登場

スマホの黎明期にauからskypeをプリインストールした携帯が登場しました。みんなでskypeのIDを持っていれば無料で通話できました。当時は、まだLineのような通話アプリは一般的ではありませんでした。そこに燦然とskypeが登場したのですから驚きでした。そんな禁断のアプリも、android用skypeの配布が日本でも開始されてauの独占は終わりました。逆を返すとskype for auが役目を終える2014年まで、少なくとも日本ではスマホに対応できていなかったわけです。この躓きが、低迷の始まりだったのかも知れません。

Lineの登場により陰りを見せるskype

2011年に発生した東日本大震災の時に、電話の輻輳が相次ぎました。街では、公衆電話の前に長蛇の列ができました。それは、携帯電話よりも公衆電話の方が優先的に使えるからでした。これは、携帯電話の脆さが浮き彫りになった事件でした。その一方で、そのころ既に終焉を迎えつつあったPHSやIP電話は全く影響を受けませんでした。そして丁度そのころにLineが登場しました。災害に弱い電話の補助手段としてもLineを受け入れる土壌はあったのでしょう。それもあってか、すさまじい速さでLine利用者は増えました。そして、パーソナルユースは一気にLineに傾きました。その勢いの前で、skypeは存在感を失っていったように思います。それでも、まともに使えるだけViberよりはずっとマシですけどね。

ビジネス用途でのskypeは健在であったものの・・・

パーソナルユースではLineに大きく水をあけられた形となりました。そして2011年、skypeはマイクロソフトに買収されました。これにより、マイクロソフトアカウントでskypeが使えることになりました。つまり、Windowsユーザーはskypeの潜在ユーザーとなりました。これで、skypeはもう一度復権するかに思えましたが・・・。

伏兵登場

2020年に流行し始めた流行り病。その感染拡大防止のために、リモートワークが増えました。そんなリモートワークで好んで使われたのはskypeではなくzoomでした。そして、zoomの躍進の裏で一つのプロダクトが消えました。それはskype for businessです。

Skype for businessのMicrosoft teamsへの移行は2019年にアナウンスされました。
Skype for businessのMicrosoft teamsへの移行

残されたビジネスユースもMicrosoft teamsにとって代わられてしまいました。そして現在、skypeのHPからskype for Businessは姿を消しています

skypeのHPからもskype for businessは姿を消していました。

しかし、改良は地道に続けられていました。その一つ、元々最大25人であったskype会議参加者数でしたが、100人までに拡張されました。そして、これは明らかにzoomへの対抗策です。しかし、この改良でMicrosoftTeamsとの住み分けがあいまいになってしまいました。

Skypeは地味ですが進化をしているようです。会議の参加人数は100人に拡張されました。
skypeは地味ですが進化をしているようです

改めてskypeを使ってみました

精彩を欠いてしまったように見えるskypeですが、skype outのクレジットを維持し続けています。ですから、半年に一度、ワン切りをしてクレジットが没収されないようにしています。そして、久しぶりにじっくりskypeを使用してみました。改めて使ってみて、機能面の拡充が進んでいることに気づかされました。先ずは、会話の記録機能です。他のツールでもあるのかも知れません。しかし、skypeの場合にはskype outを使った一般電話の通話も記録できます。そして、ビデオ通話であれば、映像も記録されます。もちろん、電話の録音機能はそれほど珍しい機能ではありません。しかし、これがskypeという一つのアプリに統合されています。

知らなかった機能

なんと、音声通話の内容を文字にしてくれます。音声認識の精度や速度はまだ改良の余地はあります。しかし、これは便利です。

そして、翻訳機能もあります。一部の言語では、逐次通訳のように、相手の音声の後に、通訳の音声が流れます。これは便利です。また、翻訳結果は文字にして表示させることもできます。便利ですね。もちろん、翻訳であればGoogle翻訳もあります。しかし、skypeという一つのアプリに統合されているのがシンプルにすごいと思います。

skypeの文字起こし機能と翻訳機能
Skypeの文字起こし機能と翻訳機能

多分使わないけどSkype inもある

料金はかかりますが、Skypeに電話番号を持たせるサービスもあります。これを使えば、回線交換網(一般の電話とか携帯電話のことです)から着信を受けることもできます。これは、使用シーンが限られそうです。例えば、PCで電話着信を受け付ける必要がある場合などは使えそうです。

既に過去のものになった感がありますが

通話やメッセージングなど、個々の機能を比較すればSkipeより優れたアプリは沢山あるでしょう。今から新たにSkypeを使う意義は無いといってよいでしょう。しかし、Skype outやSkype inのような、ユーザー以外とのコミュニケーションに長けています。そして、その機能が一つのアプリに纏まっているいます。また、アプリとほぼ同等の機能をWeb上で使用できるのも強みではないでしょうか。また、利用者が少ないためか、迷惑行為も少ないように思えます。