やっぱりTPA3116を使ったDクラスアンプはイイ

Spread the love

以前購入したDクラスアンプは、まんまと販売店に騙されて知らないチップが使われた商品が送られてきました。悔しいので、TPA3116使用のアンプを追加購入しました。今度の奴はお値段1200円程でした。TPA3116を使ったアンプがワンコインで買えると思う方がおかしいわけで、騙された方にも責任はあると感じています。(それでもダメもとで返金請求はしましたけどね。)

先ずは、中国からはるばる送られてきたアンプの外箱から見ていきましょう。

アンプの外箱です。今度はちゃんと50W+50Wモデルの型番、AP50Hが記載されています。

そうそう、これです。AP50H。50W+50W出力であることが型番でもわかります。今度は騙されていない・・・と、思います。では、箱を開けて中身を取り出してみましょう。

アンプ基盤とその他部品が入っていました。今回も半完成品で、組み立てが必要です。

今回の奴にはちゃんとヒートシンク(放熱器)が同梱されていました。ではまずは基板の方から見てみましょう。

基板にもちゃんとAP50Hと書かれていますね。

基板にもちゃんとAP50Hと書かれていました。では次に肝心のアンプICを見てみましょう。

足のいっぱい出たチップがアンプ本体です。TPA3116と刻印してあります。

ちゃんとTPA3116と刻印されています。チップ中央部にはサーマルパッドが露出しています。ここに付属のヒートシンクを取り付けることになります。TPA3116周りの回路を少しだけ追ってみました。スイッチング周波数を決めるAM0~AM2端子がすべてグランドに落ちていますので、スイッチング周波数は400KHzに設定されています。そして、MODE端子はグランドに落とされていますので、変調モードはBD(代替変調モード)に設定されていました。BD動作ですから無信号時はデューティー比50%の±同相の矩形波が出力されますが、同相なので、実質出力は0ですので、効率は良いはずです。このアンプにはLPFが搭載されていますが、BDならLPF無しでも行けるかも知れません。PWM変調がお好みならTPA3116のMODE端子をHIにすればPWM変調にできそうです。TPA3116はPWM変調時でも無信号時は±同相出力となりますのでスピーカーにスイッチングノイズが出続けることはありません(出ていても聞こえません)。TI社ではPWM変調の無信号時の動作を工夫して、消費電力の低減を図っているので、PWM変調ではなく1SPW変調と表現しているのかも知れません。ちなみに、TPA3116は出力段はフルブリッジ構成となっていますので、左右チャンネルのマイナス端子どうしを短絡してはいけません。やる人はいないと思いますけど、スピーカー出力端子にヘッドホンやイヤホンを接続するのは禁物です。

次にコントローラを見てみましょう。このアンプはBluetooth接続のほか、USBメモリも接続できますし、PCとUSBケーブルで接続してUSB-DACとして使用することもできます。これら外部接続を司るのがコントローラです。

さいきん結構お世話になっているAS20BPがコントローラとしてのっていました

またまたAS20BPがのっていました。騙されアンプにものっていましたし、177円のMP3デコーダーにもこいつがのっていました。特に可もなく不可もなくといった印象を持っています。安価なチップですから性能的にはきっと悪いでしょうし、耳の良い人なら聞いていられないくらい不快な音を出しているのかもしれませんが、私は結構好きですね。何しろ素直です。動作電圧の範囲も広いですしね。

そして組み立てが完了した姿がこちらです。

組み立てはドライバ一本あればできます。簡単です。

それにしても小さいですね。縦横6.5センチくらいの大きさです。しかも驚いたことに、このアンプは電源電圧5Vでも動作します。実際にUSB出力のモバイルバッテリーにつないでも、しっかり鳴ってくれました。

さて、実際にスピーカーをつないで鳴らしてみたのですが、これはかなりイイです。以前の騙されアンプもかなり良かったのですが、これはもっといいです。低音から高音までフラットに鳴る感じはDクラスアンプらしいなり方ですが、恐らくLPFの特性なのかも知れませんし、気のせいかも知れないのですが若干ハイ上がりな感じがします。爽快感のある音が出てきます。この機能・性能で1200円というお値段はバーゲン価格だと思います。なかなかこういったゲテモノに手を出す方はいらっしゃらないと思いますが、もし手に取る機会があったら使ってみてほしいと思います。