名作だと思う

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久しぶりに「ラスト・エンペラー」を見ました。名作です。

この映画の原案となったR.F.ジョンストン著の「紫禁城の黄昏」を併せて読むと実に史実に忠実に作られた映画であることが解ります。そうはいっても映画ですから脚色はあるわけですが、この脚色も実にいいです。特に最後のシーンで一介の庭師となった溥儀が、嘗て座った玉座から虫籠を取り出し、その虫籠を開けると一匹のコオロギが這い出すシーンがあります。

このシーンは恐らく溥儀が最後まで仕えたコオロギを解放することで、生涯を全うしたことを暗示させるものであると思います。溥儀が今際の際に望んだものは、チキンラーメンだったそうですが、そんなエピソードも溥儀の数奇な運命を物語っています。