力なき国、日本

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過去にバブルと呼ばれていた時期を経験した。そのころは仕事帰りに必ずと言ってよいほど町へ繰り出し、食事をし、流行の酒を飲んだりした。着ているものは分不相応なブランド品で、それこそ頭の天辺からつま先までバリッと決めていたものだが、最近はとにかく懐事情と値段を見比べてしまう。
正直言って舌も目も人並みには肥えていると思うので、やっぱり良いものは良いということはわかる。そしてスッカンピンでもないので、それなりのものを手にすることはできるはずだが手を伸ばすことはしない。むしろチープなものに面白さを感じてしまったりする。
そんな閉塞感がこの国全体にはびこってしまっているような気がする。というか、そんな風に見えてしまう。いっそスッカンピンになってしまえばきっと今よりも笑えるのかも知れないけど、そんな気力は無いんですよね。
あーあ、気晴らしに思いっきり寝たい。