夜の街を歩いていたら

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夜の街を歩いていたら、やおら竹内浩三氏の詩を思い出してしまいました。ちょっと引用してみます。

『東京』

東京はタイクツな町だ
男も女も
笑わずに
とがった神経で
高いカカトで
自分の目的の外は何も考えず
歩いて行く

東京は冷たい町だ
レンガもアスファルトも
笑わずに
四角い顔で
冷たい表情で
ほこりまみれで
よこたわっている

東京では
漫画やオペラが
要るはずだと
うなずける

「日本が見えない」藤原書店発行 小林察編より