TPPは危ないぞ

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TPPを巡る最近の動きを見ていると、なんとも不明快です。結局最後の決断は首相に一任するという動きのようで、梯子を外したような形になっています。どう転んでも首相の政治生命は長くはないでしょう。とはいっても、現在はTPPの参加交渉をするかしないかという段階で、首相の決定によってTPPへの参加が決定するわけではありません。
もし、TPPに参加すれば、TPP参加国間の関税が段階的に廃止されていくとの事ですが、これは困ったことになりそうです。そもそも関税と言うものは、自国の産業を守るために設けられたものです。電子機器や自動車のように守る必要の無い物品に関しては関税は有りません。そして、輸出業者も関税の影響を最小限にする為に、現地生産を拡大させています。と言うことで、比較的強い立場にある分野は既に関税の影響を最小限にする仕組みを作り上げています。
一方、守られなければならない農業、畜産、水産に関しては関税撤廃により大きな打撃を受けることは間違いありません。そして、輸入関税が撤廃されれば税収も減少し、そのツケは増税と言う形で国民に跳ね返ってきます。もし、TPPに参加するのであれば、輸入品に対する物品税の復活など税制の改革も併せて行わなければならないでしょう。強きを伸ばし弱きを助けるのが法の精神である事を再確認すべきでしょう。