ゾンビクレジットカードへの対応 - 経済産業省
先週発生した、クレジットカードの不正利用について、退会扱いになっているはずの三井住友カードが、支払可能な状態に置かれていることについて、管轄官庁である経済産業省に苦情の申し立てをおこないました。
経済産業省には少し期待をしていたのですがトホホな対応でした。そもそも経済産業省の立場としては、割賦販売法に違反した事象があれば業者に対する調査や指導を行えるが、契約に関しては個々のクレジットカード会社が行うことで経済産業省としては何らの活動を行うことはできないという論旨でした。
お役所ですから、担当法規に関すること以外は埒外とのことはよくわかるのですが、監督対象の企業が退会済カードをいつまでも使える状態にしておくのは業界の発展にとっても望ましくないわけで、法律の改正は不可能としても、消費者保護の観点からガイドラインの変更くらいはしてもよいのではないかと思いましたけどね。
本件について、他に苦情や意義を申し立てる場を尋ねたら、日本クレジット協会を教えてくれたんですが、「トホホな対応でしたよ」と伝えましたところ、「うーん、それ以外無いんですよね」という回答でした。
今回の事故で思ったのですが、とにかくめんどくさいことは先送りにしようというネガティブな考えかたがお役所、業界団体、企業に蔓延していますね。一点の曇りもない対応を求められるはずのクレジットカード業界ですが、実際には結構アナログでスパッと割り切れない業務が慣行になっているようです。
退会したはずのカード番号が有効期限満了まで使えてしまう三井住友カードのクレジットカードは非常に危険なクレジットカードであることに間違いありません。その危険なオペレーションについてきちんとユーザに説明や注意喚起ができていないことも大きな問題です。
不正利用を自動で検出し、瞬時に支払いを止めた楽天カードの対応とは雲泥の差です。三井住友カードのユーザ対応はいつの間にか地に落ちてしまったようです。