アジア『罰当たり』旅行

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bachiatariYouTubeにテレビ放送を録画した映像をアップロードすることは放送著作権の問題が有るとは思うのですが、見るだけならばそんなこと知った事ではありません。とくに目的も無くYouTubeにアップされた動画を見るのは殆ど日課となってしまいました。

そんな中で”クレイジージャーニー”というテレビ番組を見つけました。極寒の地で徒歩の旅をしてみたり、原住民の村に嫁入りしたり、敢えて危険なスラム街に潜入したり等々とにかく常識では考えられない様な旅をしてきた人々をゲストに迎え、映像を交えてクレイジーな旅の様子をレポートする番組です。そんなクレイジージャーニーという番組の準レギュラーといっても良いほど出演数が多い丸山ゴンザレス氏の著書、”アジア『罰当たり』旅行”を手に取ってみました。

危険と言われる場所に敢えて出かけていき、時に沈没し(旅先でだらだらと長期滞在すること)、時に襲われ、時に同胞の者を助けと、大活躍の丸山氏の生のレポートが実に面白いです。この手の旅行記は珍しくなく、似たような書籍は数々あるのですが、殆ど全ての旅行記で最も危ないとされている南アフリカのヨハネスブルグでは、さすがの丸山氏も入院を要するような怪我を負わされたようで、それほど危険な場所のようです。その他にも、タイでオカマを買ってしまう話や、突然狂暴になる友達に付きまとわれる話等、常人ではできない様な経験の数々はかなり面白いです。

さて、この本の表紙ですが、カンボジアの寺院で撮られたものであることは本書の中でも書かれているのですが、首の無い仏像の首に自分の顔を載せて写真を撮る事は罰当たりな行為として、厳しく禁じられているようなのですが、そんな罰当たりな写真を表紙に持ってくるところが、『罰当たり』の所以なのでしょう。

本書を読むと、敢えて危険な場所に身を置くクレイジーな丸山氏が極めて常識的に見えてきます。