ディスクリートヘッドホンアンプ(単電源A級動作)

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オペアンプだけで作ったヘッドホンアンプの出力が低いので、オペアンプにバッファを付加したヘッドホンアンプを作ろうとしたのですが、部品が届きません。そこで暇つぶしにオペアンプを使わずにトランジスタで構成した,いわゆるディスクリートなヘッドホンアンプを考えてみました。

使用するトランジスタは安価でそこそこ力持ちなBC337-25を使用することにしました。我ながらツッコミどころは満載ですが、とりあえずシミュレーション上はちゃんと動いているので、細かい手直しは実際に回路を組んで行いたいと思います。

今回は、シンプルに、そして実用的な出力が得られることを主眼に考えてみました。トランジスタはQ1とQ2の二個を使用しています。Q1はベース接地で電圧増幅をさせています。Q1のベースとグランドの間にダイオードが二個直列で入っていますが、これはQ1のベース・エミッタ間の電流を確保するための苦肉の策です(我ながら野暮ったい)。今回は単電源で、しかもA級動作にしたかったのでこのような構成にしました。

Q2はオーソドックスなエミッタフォロワで、電流増幅に専念します。Q2のコレクタから抵抗を介してQ1のエミッタにほんの少しだけ負帰還をかけています。わずかな帰還量ですが、これによってQ2の直線性がかなり改善することが分かりました。

A級動作ですので、直流成分が出力に流出するのを防ぐC1は不可欠です。このため低域の減衰が生じますが、あきらめるしかありません。

あちこちでカップリングキャパシタが省略されていたり、本来Q2のベースに帰還させるべき信号をQ1のエミッタに帰還させてみたり、かなりおかしな回路です。また、マイナス側にオフセットすべき入力をQ1のベース端子をかさ上げすることで解決してみたり、めちゃくちゃでヤバい回路です。決して真似をしませんように。

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