バカっぽいヘッドホンアンプ制作⇒使い物にならん!ボツ!

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先日設計した(というほど大げさではない。暇つぶしに考えていた。)ヘッドホンアンプの回路をシンプルにしてみました。併せて電圧増幅段のバイアスの取り方を見直して、電源電圧の変動への耐性を強くしてみました。

その過程で、使用している抵抗器を全部1000Ωにしてみました。カップリングキャパシタも100μFと1000μFにして、トランジスタもゾロ目の2N2222にしてみました。冗談みたいな回路ですがこれがちゃんと動くんですよ。シミュレーション上では二段目の電流増幅部のアイドリング電流を決める抵抗もRe2一発で良好に動作しました。しかし、ブレッドボード上で回路を組んで動かしてみたところ、聴感上気に入らなかったのでRe2に並列にRe3を追加しました。この部分は全部キリ番とゾロ目という観点ではちょっと厳しいです。

しかし、シミュレーションでは動作しても実際に組んでみるとちょっと変な感じというのはよくあるものです。今回も当初の設計、アイドル電流12mAではちょっと聴感上気に食わない感じだったので、アイドル電流を倍の24mAに増やしたところ、自然な感じになりました。

ブレッドボードで仮組みして、動作チェック

冗談みたいな回路ですが、シミュレーション上の特性は悪くありません。こんな感じです。

周波数特性

下の方はカップリングキャパシタの影響でダラダラ下がっていますが、この程度のカットオフであれば聴感上の違和感はないと思います。

FFTもやってみました

単純な回路で、部品点数も少ないですからノイズはかなり少ないです。高調波歪は出てはいますが、低いレベルですのでこれも聴感上は影響なしと判断します。

ということで、仮組みの結果を反映させたヘッドホンアンプを穴あき基板上に組み上げてみました。回路図上のLoadは実際にはヘッドホンに置き換わることになります。また、入力側のV2はシミュレーションに使用したものですので実回路にはありません。同じくRinは実使用時は可変抵抗器所謂ボリュームに置き換えます。

で、出来上がったのがコレ↓です。

穴あき基板に組み上げたバカっぽいヘッドホンアンプです

1kΩの抵抗がずらりと並んだところが面白いです。実際に信号を入れて聞いてみると、素直な鳴り方です。これだけ単純な回路ですから音に味付けをする方が難しいと思います。ただ、残念なことに出力が弱いです。目いっぱい頑張って50mWくらいです。それ以上はひずみが増加してしまいます。更に出力を上げたければ電源電圧を上げれば良いのですが、A級動作では劇的に出力を上げることは難しいです。

部品が揃い次第AB級のヘッドホンアンプを組んでみる予定ですが、両電源動作になりますので色々と気を遣うことになるでしょう。単電源A級動作の素朴さも中々捨てがたいものです。

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