プッシュプル3パラ ヘッドホンアンプ

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市販のヘッドホンアンプを真似て、プッシュプル増幅回路を並列接続させたヘッドホンアンプを作ってみました。

これまで、自己流でヘッドホンアンプを作ってきたのですが、プッシュプルアンプを並列に接続するという考えはありませんでした。少しネットを検索してみたところ、真空管アンプではプッシュプルの並列接続はそれほど珍しくないようで、結構な数の事例が見つかりました。真空管の場合は、出力インピーダンスが高いため、通常はトランスを使ってインピーダンスを下げたのちにスピーカーを接続するようなのですが、真空管を複数並列接続することで出力トランスを省略することができたようです。

トランジスタの場合は、真空管よりもインピーダンスが低いため、出力トランスを使用しなくても、直接スピーカーを駆動できます。したがって、並列にする必要性は低いためでしょうか、並列接続の例はそれほど多くないように感じました。大きな出力が必要なのであれば、トランジスタの並列接続をするのではなく、大きな電力を扱えるトランジスタを使うのが定石なのかも知れません。

先日購入したヘッドホンアンプは、なかなか素性が良くて、特に低域が豊かに出ます。一方、自作のヘッドホンアンプは若干ではありますがハイ寄りの感じです。アンプがスピーカーに負けた状態(スピーカーが要求する電力に対し、アンプの電力供給が追い付かない状態)だと、ハイ寄りの音になる傾向がありますので、これまで作ってきたヘッドホンアンプは、電力供給能力が低かったのかも知れません。大電力を取り扱えるトランジスタの代わりに、小さなトランジスタを並列させることで、部品点数が増えて、回路は煩雑になりますが、小さなトランジスタは安価ですので、経済性にも優れています。

ということで、先日途中まで作成したヘッドホンアンプを完成させました。

プッシュプル3パラのヘッドホンアンプ
プッシュプル3パラのヘッドホンアンプ

消費電力を計測してみましたが、心地よい音量でイヤホンを鳴らした状態で20mAほど消費します。電力に換算しますと100mW程度です。乾電池でも十分駆動させることができます。最大出力は1.8W程度出るはずです。試しに8Ωのスピーカーを接続してみました。爆音とはいきませんが、そこそこの音量は出ます。実際にヘッドホンを接続して聞いてみましたが、やはりこれまで作ってきたヘッドホンアンプはアンプが負けた状態だったようで、ややハイ寄りの音ででしたが、今回の3パラアンプは低域もしっかり出ています。

次は、もう少し欲張って5パラのヘッドホンアンプに挑戦してみようと思っています。(ちなみに、ググってみたところ2SC1815と2SA1015で100パラのアンプを作った猛者がいるようです。)

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