市販ヘッドホンアンプから学ぶ

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市販のヘッドホンアンプを購入してみました。これまで見よう見まねで作ってきたヘッドホンアンプですが、色々と無理な設計であることは自覚していますし、特に電源周りは我ながら野暮ったいつくりであることは認識しています。言わずもがな、自己流ですからこれらの問題点があるわけで、一度市販品を購入して、その設計から学んでみようと思いつきました。

丁度Aliexpressでセールをやっていましたので、普段は躊躇してしまう品物が、かなりお得に販売されていたので購入してみました。

サマーセールで購入したヘッドホンアンプ

筐体の一部に透明の樹脂がはめ込んであって、回路が外から見えるようになっています。分解しなくても中が見えるのはありがたいです。販売業者の宣伝文句ではAクラスアンプと書いてありましたが、使われている部品の構成を見ると、どうやらAクラスに近いAB級アンプの様です。

メインのアンプ部分はMMBT3904とMMBT3906を使用したプッシュプル回路を5組パラレル接続にしているように思えます。バイアスのオフセットにはダイオードではなくMMBT3904を使用して、温度変化への配慮をしつつ、PNPとNPNの重複動作領域を大きく取って、ひずみに配慮しているのではないかと思います。

その他に、PXT8050とPXT8550のペアがつかわれていますが、これは入力ゲインの切り替えを行うために使われているのではないかと思います。

安価なヘッドホンアンプですが、なかなか使い勝手は良く、出力も結構取れているようで、オーバーイヤータイプのヘッドホンの駆動も十分こなしてくれます。電源投入時のポップノイズが少し気になりますが、よくできていると思います。これまで、プッシュプルをパラレルにするということに考えが至っていませんでしたが、市販品を参考にして早速真似してみようと思い立ちました。

例のごとく、LTSpiceでのシミュレーションとブレッドボードでの検証をして、良好な結果が得られましたので、試作品を作ってみることのしました。

プッシュプル3パラレル構成のヘッドホンアンプ - プッシュプル部のみ

使用したのはS8050とS8550のペアで、これを3組パラレルにしました。5組パラレルでもよかったのですが、S8050,S8550はそこそこの出力が取れるので、3組でも十分と判断してこの構成にしました。とりあえずプッシュプル部のみ作成しました。電源部分や入出力部分は追って作成したいと思います。それにしても、方チャンネル6個、左右合わせて12個のトランジスタが並ぶと、それなりに様になるような気がします。

2件のピンバック

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